トランギアを代表する「メスティン」と「アルコールバーナー」、この二つのギアを使った半自動炊飯のやり方を徹底レビューします。
トランギア メスティンは、キャンパーさんなら誰しもが一人一台持っているのではないかと思われるくらい人気が高い四角い飯盒です。

超有名なクッカー!
トランギア アルコールバーナーは1951年より生産されている元祖アルコールストーブの元祖で、登山家さんやキャンパーに愛されている定番のアルコールストーブです。

二つともトランギアの定番ギア!
メスティンは固形燃料を使ってほったらかしてお米を炊く「半自動炊飯方法」が有名な炊き方ですが、アルコールバーナーを使っても半自動炊飯は出来ます!

燃料40mlで調整すれば、ほったらかしで炊飯出来る!
この記事では、トランギア メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯のやり方を、準備するアイテムから徹底的にレビューします!
トランギア メスティンとアルコールバーナーで半自動炊飯:準備するアイテム

- トランギア メスティン
- トランギア アルコールバーナー
- 燃料用アルコール:40ml
- 燃料ボトル:アルコール燃料の持ち運び用
- ライター:着火用
- お米:無洗米がおすすめ
- お水:1合炊飯する場合は230ml
- 風防・ゴトク:ミュニーク エックスメッシュストーブを利用
- グローブ:やけど防止
- 重石:吹きこぼれ防止
- 保冷バッグ:炊飯後の蒸らし用
トランギア メスティンとアルコールバーナーを使って半自動炊飯をするために、まずは準備するアイテムからレビューします。
トランギア メスティン

製品名 | トランギア メスティン |
---|---|
サイズ | W17×D9.5×H6.2cm |
容量 | 750ml |
重量 | 150g |
材質 | アルミ(無垢) |
炊飯の目安 | 1.8合 |
メスティン(messtin)とは「mess=兵隊の食事」と「tin=ブリキ缶」を組み合わせた造語で、日本で言うところの飯盒です。
メスティン本来の用途は、兵隊さんが食事を持ち運ぶ弁当箱として使ったり、配給を受け取る時の取り皿などに使われています。
トランギアのスウェーデン版Webサイトでは、メスティンは「Matdosa(容器・食器と言う意味)」と言う名称で販売されています。
「トランギア以外のメスティン」=「偽物」と勘違いしてるキャンパーさんも多いですが、「メスティン」はブランド名などではなく「飯盒」を英語で言っただけのただの一般名詞です。
トランギア以外にも色々なアウトドアメーカーさんからメスティンが販売されてますし、ダイソーやニトリなどで買える安いメスティンも全て本物のメスティンです。

トランギアに限らず、どのメスティンでも炊飯のやり方は基本一緒!
メスティンは炊飯だけでなく、料理の基本調理法である「焼く」・「茹でる」・「炒める」・「揚げる」・「煮る」・「蒸す」・「和える」なども調理可能な万能クッカーです!

レシピブックまで発売されてるほど人気!
トランギア メスティンは無垢のアルミで製造されているため、「焼く」・「炒める」は焦げ付きやすくて、ちょっと苦手です。
焼く・炒めるもメスティンだけで済ましたいキャンパーさんは、テフロン加工されてるメスティンを選びましょう!
トランギア アルコールバーナー

製品名 | トランギア アルコールバーナー |
---|---|
サイズ | φ7.5×H4.5cm |
重量 | 110g |
使用燃料 | エチルアルコール、メチルアルコール |
燃焼時間 | アルコールタンク2/3(約70ml)の注入量で約25分燃焼 |
トランギア アルコールバーナーは、真鍮製で作られたアルコールストーブです。
ガスバーナーや焚き火と比較するとアルコールバーナーの火力は弱いですが、超コンパクトにまとめるため、軽量化を求める登山家さんやソロキャンパーに人気の高いギアです。

燃料に燃料用アルコールが必要!

アルコールバーナーは使い方も簡単!
風防兼ゴトク:ミュニーク エックスメッシュストーブ

トランギア アルコールバーナーは風に弱く、メスティンを置くためのゴトクもついてないため、風防やゴトクが必要になります。
持ち運びを考えると、風防とゴトクをそれぞれ準備するのは荷物になるし、忘れてしまいそうなため、風防とゴトクが一体になった風防兼ゴトクを使うのが便利です!
うちは、ミュニークから販売されてる重さ17gの超軽量な風防兼ゴトク、「エックスメッシュストーブ ラージ」がお気に入りです。
燃料用アルコール:一回の炊飯で40ml必要!

トランギア アルコールバーナーの燃料として使用する燃料用アルコールは、ドラッグストアやアウトドアショップ、ホームセンターなどで購入出来ます。
販売してるメーカーによって価格は異なりますが、「ケンエー 燃料用アルコール」が比較的リーズナブルで、入手もしやすいです!
トランギア アルコールバーナーは、タンクに燃料用アルコールを2/3(約70ml)入れることで、約25分間燃焼します。
- 70ml=約25分
- 60ml=約21分30秒
- 50ml=約18分
- 40ml=約14分
トランギア メスティンとアルコールバーナーで半自動炊飯する時は15分ほど火にかけておくため、約40mlの燃料が炊飯には必要です。
燃料ボトル(フューエルボトル)

ケンエー 燃料用アルコールは500mlも燃料が入っているため、一回の炊飯で使い切ることは難しいし、容器も大きいため持ち運ぶにも嵩張ってしまいます。
1合の炊飯に必要なアルコール燃料は約40mlのため、炊飯にだけあるアルコールバーナーを使うのであれば、「nalgene 広口丸形ボトル 60ml 」など、小さな密閉容器で持ち運んだ方がコンパクトにスタッキング出来ます。
炊飯だけでなく、アルコールバーナーを使ってコーヒーなどを沸かしたい場合は更に燃料が必要になるため、少しサイズの大きい燃料ボトル(フューエルボトル)が必要になります。
燃料ボトルも色々なメーカーから販売されているため、自分のキャンプスタイルに合わせてフューエルボトルを選ぶようにしてください。
お米:キャンプは無洗米がおすすめ!

キャンプ場によっては炊事場が遠かったり、最悪炊事場が無かったりするキャンプ場もあるため、キャンプで使うお米は無洗米が便利でおすすめです。

キャンプでお米を研ぐのはめんどくさい。
お米を持ち運ぶのはジップロックなどでもOKですし、100均に行けば色々なケースや容器が販売されてます。
トランギア メスティンにはメモリがついてないため、メモリ付きの容器を購入した方がお水の計量がしやすくなります。
お水:無洗米一合に対して230ml

個人的にやや硬めなご飯が好きです。
そのため、うちはアルコールバーナーを使って炊飯する時は、無洗米1合に対してお水を230ml入れて炊飯してます。

ちょうど好みの硬さに炊ける!
- 硬め:無洗米1合に対してお水220ml
- やや硬め:無洗米1合に対してお水230ml
- 普通:無洗米1合に対してお水240ml
- やわらかめ:無洗米1合に対してお水240ml
無洗米は普通精米と比べると米粒が小さいため、同じ1合でも米粒の数が多い分、水を多く入れて炊飯する必要があります。
普通精米で炊飯する場合は、無洗米よりも−20mlくらいの水の量で炊飯すると美味しく炊けます。
お米の硬さは人によって好みも変わってくるし、感じ方も変わってくるため、あくまでも参考程度にしておいてください。

あまりに水が少ないと焦げやすくなるため注意!
炊飯方法や使用するクッカーによってもお水の量は変わる!

- メスティン+アルコールバーナー:無洗米1合に対してお水230ml
- メスティン+ガスコンロ:無洗米1合に対してお水250ml
- アルミパーソナルクッカー+焚き火:無洗米1合に対してお水250ml
- EPI アルミ3点食器セットを使った水蒸気炊飯:無洗米0.5合に対してお水100ml
アルコールバーナーや固形燃料を使う場合は230mlで炊飯してますが、焚き火やバーナーで炊飯する時は火力が強いため、少しお水を増やして250mlで炊飯してます。
使うクッカーや炊飯方法によってお水の量は変わってくるため、お水の量はあくまでも目安として参考にしてください。
メスティンが入る大きさのクーラーバッグ

トランギア メスティンはペラペラな超薄いアルミクッカーのため、蒸らし中はクーラーバッグに入れたり、タオルで巻いといてあげた方が冷めにくいです。
クーラーバッグは決して必須のアイテムではないし、何も巻かずにそのまま蒸らしてもOKです!
ご飯は熱い方が美味いと感じてるキャンパーさんは、別途クーラーバッグやタオルなどで巻いて蒸らしておいた方が温かなご飯が食べれます!

猫舌だし、冷めてても良いかな。
トランギア メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯

- STEP1メスティンにお米とお水を入れて吸水
- STEP2吸水中にアルコールバーナーを準備
- STEP3アルコールバーナーを着火して約20分 半自動炊飯
- STEP4火から下ろして10〜15分蒸らす
- 完成メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯 完成
トランギア メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯のやり方をレビューします。

アルコールバーナーを使ったからといって、特別難しいわけではない!
STEP1:メスティンの中に無洗米(1合)とお水(230ml)を入れる

トランギア メスティンの中に、無洗米1合に対して230ml(やや硬め)〜250ml(柔らかめ)のお水を入れて吸水させます。
個人的にやや硬めのご飯が好きなため、トランギア メスティン+アルコールバーナーで炊飯する場合は230mlのお水を入れてます。
トランギア メスティンはメモリがついてませんが、内側に持ち手を固定している「リベット」と呼ばれる金具が付いてます。
無洗米一合入れた後、リベットの下あたりまで水を入れると約230mlくらい、真ん中あたりで約250mlくらいとなるため、計量カップを忘れた時はリベットの位置を参考にお水を入れることも出来ます。

無洗米は吸水させることで炊き上がりのふっくら感が大きく変わるため、最低30分以上吸水させておきます。

しっかりと吸水させた方が美味しい!
寒い時期はお米がお水を吸水しづらくなるため、冬場は1時間以上吸水させます。
吸水前と吸水後の無洗米は見た目から違うし、最初は浮いてたお米たちが吸水されることで完全に沈み、米粒の大きさも若干変わっているため、見た目でも吸水されたか判断出来ます。
STEP2:吸水中にトランギア アルコールバーナーを準備

無洗米の吸水中にトランギア アルコールバーナーの準備をしておきます。
半自動炊飯をする場合に必要な、燃料用アルコールは約40mlです。

タンクの中にアルコールを40ml入れ、風防兼ゴトクとしてミュニーク エックスメッシュストーブ ラージを使用しました。
STEP3:アルコールバーナーを着火して約15分 半自動炊飯

無洗米の吸水が終わったら、トランギア アルコールバーナーを着火して炊飯を始めます。
トランギア アルコールバーナーが着火したら、ゴトクの上にメスティンを置き、あとは火が消えるまで15分ほどほったらかしておく半自動炊飯でご飯が炊けます。

5分ほどで中のお水が沸騰し、ポタポタと吹きこぼれてきます。
吹きこぼれるによってフタが盛り上がり、フタが外れてしまうこともあるため、重石を乗せておくと安心です。

一合炊飯であれば、重石を忘れても外れたことはない!
STEP4:火から下ろして10〜15分蒸らす

15分ほど時間が経ってトランギア アルコールバーナーの火が消えたら、一度フタを開けて炊き具合をチェックします。

風の強さなどで燃費が悪くなってる時もあるから、一度フタを開けて確認!
まだお米に水気が残っているのであれば更に3分間追加で火にかけ、しっかりといい感じで炊けてるのであれば、そのまま蒸らしに入ります。

色々なサイトに「蒸らす時はメスティンをひっくり返す!」みたいなことが記載されてますが、両方試してみました結果、蒸らし中にひっくり返さなくてもちゃんと炊けます!

ひっくり返すメリットは全くなかった。

メスティンをクーラーバッグの中で蒸らしている時に、レトルトカレーなどを一緒にバッグの中に入れておけば、蒸らしている時の予熱でカレーを温めておくことも出来ます。
メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯 完成

蒸らしが終わったら、トランギア メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯は完成です。
炊飯中はほったらかしてただけですが、問題なくお米を炊くことが出来ました。

ガッツリと15分ほど火にかけていましたが、底が焦げつくこともなかったし、芯までしっかりと火が通った美味しいご飯が炊けました。

蒸らしている間に一緒に温めておいたカレーもホカホカになっていたため、メスティンで炊いたご飯をカレーライスにして食べることも出来ました。

アルコールバーナーを使えば簡単に炊飯出来る!
焦げつきが不安な場合は水蒸気炊飯がおすすめ!

水の量と炊飯時間を守れば、トランギア アルコールバーナーを使って炊飯しても焦げつくことはありませんが、それでも焦がしてしまった・・、焦げるのが心配・・、と不安になっているキャンパーさんは、普通に炊飯するよりも水蒸気炊飯がおすすめです!

蒸気の力で炊くから、絶対に焦げないし失敗しない!
水蒸気炊飯と言えば戦闘飯盒2型が有名ですが、トランギア メスティンよりもリーズナブルに購入できる、「EPI アルミ3点食器セット」 を使った水蒸気炊飯のやり方を紹介します。

0.5合炊飯とかちょっとだけ炊飯したい時は水蒸気炊飯がおすすめ!
- 事前準備水蒸気炊飯するために準備するアイテム
水蒸気炊飯をするために準備するアイテム 準備するアイテム- EPI アルミ3点食器セット
- 底上げ用の網(キャンドゥ シェラカップ用網)
- トランギア アルコールバーナー
- 燃料用アルコール:50ml
- 燃料ボトル:アルコール燃料の持ち運び用
- ライター:着火用
- お米:無洗米がおすすめ
- お水:0.5合炊飯する場合は110ml
- 風防・ゴトク:ミュニーク エックスメッシュストーブを使用
- グローブ:やけど防止
準備するアイテムは基本的にはメスティンの炊飯と一緒です。
EPI アルミ3点食器セットはフタにロック機能がついてるため、重石がなくても炊飯出来ます。
- STEP1小カップにお米(無洗米0.5合)とお水(110ml)を入れて吸水
小カップにお米とお水を入れて吸水 EPI アルミ3点食器セット 小カップの中にお米0.5合とお水110mlを入れて吸水させます。
小カップにメモリはついてませんが、中の折線まで水を入れるとちょうど110mlでした。
- STEP2大カップの中に網とお水を入れる
大カップの中に底上げ用の網と水を入れる 大カップの中に底上げ用の網(キャンドゥ シェラカップ用網)と、網にお水がかかるくらい(約200ml)入れます。
小カップをスタッキングしてフタを閉じる お米と水が入った小カップをスタッキングすることで、中子として蒸気の力で水蒸気炊飯が出来ます。
- STEP3吸水中にアルコールストーブの準備
吸水中にトランギア アルコールバーナーを準備 吸水中にトランギア アルコールストーブを準備します。
- STEP4EPI アルミ3点食器セットを火にかけて20分ほど水蒸気炊飯
EPI アルミ3点食器セットを火にかけて20分ほど水蒸気炊飯 トランギア アルコールストーブを着火してEPI アルミ3点食器セットを火にかけて20分ほど水蒸気炊飯します。
- STEP5火から下ろして10分〜15分蒸らす
火から下ろして10分〜15分蒸らす 時間が経ったら火から下ろし、10〜15分間蒸らします。
- 完成EPI アルミ3点食器セットを使った水蒸気炊飯 完成
EPI アルミ3点食器セットを使った水蒸気炊飯 完成 蒸らしが終われば水蒸気炊飯は完成です。
お米が入ったカップに直接火が当たるわけではないため、絶対に失敗せずご飯が炊けます。
EPI アルミ3点食器セットだけでなく、EPI アルミ6点食器セットやスノーピーク アルミパーソナルクッカーなどを使っても水蒸気炊飯で失敗せずにご飯が炊けます。
まとめ:トランギア メスティンとアルコールバーナーを使った炊飯

今回はトランギア メスティンとアルコールバーナーを使った半自動炊飯のやり方をレビューしました。
トランギア メスティンは薄いペラペラなアルミ製クッカーのため火の通りは良いのですが、炊飯時間が長すぎたり、水が少なかったりするとすぐに焦げついてしまいます。
トランギア アルコールバーナーはそこまで火力が強いわけではないため、炊飯時間を区切って40mlのアルコール燃料で炊飯すれば、焦げつくことなく半自動炊飯が出来ました。
吸水する時間がない場合は、あらかじめお家でカップにお水とお米を入れて持っていけば、吸水の時間は省けます。

吸水時間が長い分には問題なし!
- アルコールバーナーで炊飯する場合は、お米一合に対して、お水の量は230mlで炊飯!
- 炊飯時間は15分のため、アルコール燃料は40ml必要
- 蒸らし中にメスティンをひっくり返す必要はない!
- 焦げつきが心配なら水蒸気炊飯がおすすめ!

今回はトランギア アルコールバーナーを使ってメスティンを炊飯しましたが、焚き火やガスバーナー、固形燃料など、色々な火器で炊飯することが出来ます。
そしてメスティンはキャンプだけでなく、お家のガスコンロを使っても炊飯は可能です!
トランギア メスティンが優秀なのか、アルコールバーナーが優秀かはわかりませんが、メスティンとアルコールバーナーを使えば半自動炊飯でとっても簡単にご飯が炊けます!

時間と水の量を守れば失敗せずに炊飯できる!
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