炎のゆらめきを楽しませてくれるおしゃれアイテム「オイルランタン」
その中でもドイツの100年以上歴史あるブランド「FEUERHAND(フュアーハンド)」のランタンは、レトロでかわいらしいデザイン性の高さから多くのキャンパーに愛されています。
うちにも長年使っている「フュアーハンドランタンベイビースペシャル276ジンク」があるのですが、海の近くに住んでいるのが原因か、かなりサビついたランタンとなってしまっています。
普通に生活してるだけでサビてくる
潮風はかなり強烈
今回はこのサビサビに錆びついてしまった「フュアーハンドランタン」のサビ落としの作業を行ないたいと思います。
サビ落としには、タンククリーナーやサンポールを使うのが定番ですが、100均のクエン酸に漬け置きしただけでも果たしてサビは落ちてくれるのか実験したいと思います。
超サビついたフュアーハンドランタン
まずは現在のうちにある超サビついた「フュアーハンドランタンベイビースペシャル276ジンク」を紹介します。
ちなみに「ジンク」とは未塗装という意味。
びっくりするくらいサビだらけ
全体的にかなりサビついてしまったため、ピカールで磨こうが、何をしようがどうにもならない状態までサビが進行しています。
幸いまだサビによって穴が空いてはいないため、早いところサビ落としをしないことには大変なことになってしまいます。
錆びついたランタンを味ととるか、ボロいととるか
完全に堕落したランタン
ホヤにもサビが移ってしまい拭いただけでは取れない状態となっています。
各パーツ共にサビがかなり進行して、えらいことになった状態となっています。
触っただけでも手にサビがついてしまうので、持ち運びにも気をつけないと他のギアにもサビが移ってしまいます。
ちなみに味を出すため、わざとサビさせる人もいる
もったいない・・
100均クエン酸でフュアーハンドランタンのサビ取りに挑戦
今回は100均で買うことができるクエン酸を使ってサビ取りを行います。
なぜクエン酸?
安いから!
サビ落としで使える有名な薬剤といえば、トイレの掃除に使う「サンポール」や、ガソリンタンクの洗浄に使う「タンククリーナー」です。
サンポールを使わなかった理由
サンポールを使わなかった理由の一番は匂いです。
防錆加工などは後からいくらでも済ませることはできますが、近所迷惑を考えサンポールの使用はやめました。
刺激臭
学校や公衆トイレの掃除でよく使われているサンポールは、多くの人がツーンとくるあの刺激臭を嗅いだことがあると思います。
家の中で使うと強烈な匂いが家中を充満してしまうし、ベランダで使った場合はただの近所迷惑となってしまいます。
ご近所に迷惑はかけることはダメ!
強酸性
サンポールは塩酸を使用した強酸性のため、汚れを溶かして落とす力がとても強いく、トイレ掃除で使われいてるくらいなので、アルカリ性の汚れは特に落としやすくしてくれます。
それくらい強い刺激のある強酸性を金属につけておくとだんだん溶けていってしましいます。
金属や大理石を溶かしてしまうため、基本サンポールは洗面台やキッチンでは使えない
ランタンにつけ置きする場合は溶かさないように中和作業が必要となり、最終的には防錆加工をしないことにはまたすぐにサビついてしまいます。
そんな理由から(特に匂い)サンポールを使ってのサビ取りはやめておきました。
タンククリーナーを使わなかった理由
ガソリンタンク内のサビ取りに使えるタンククリーナーは、バイク乗りも愛用する高性能なサビ取りアイテムです。
有名なタンククリーナーと言えば「花咲かGタンク・クリーナー」!
サビを取ってくれるだけでなく、新たなサビを防止する防錆コートを一度で行え、サンポールと異なり中性のクリーナーなので刺激臭もなく、中和作業の必要もありません。
理想のサビ取りアイテム
ランタンのサビ取りを行うには理想のアイテムなのですが、大きな問題点が一つあります。
「高い」
「花咲かG」を一個購入するだけで「フュアハンドランタン」が一個買えてしまいます。
それやったら新しくランタンを買い替える
容量が1000mlあるため、その後ランタンがまたサビついてしまっても何回か使えますが、初期費用を考えるとちょっと躊躇してしまいました。
クエン酸を選んだ理由
重曹とともに、お掃除アイテムとしてよく使われているクエン酸は、PH2〜3くらいの弱酸性で水垢汚れをよく取ってくれるために水筒掃除や、電気ポットのカルシウムの汚れを取るのに役立ちます。
100均で売っているくらいなのでとにかく安く購入することができ、サンポールのような強い匂いもなく安全に使うことができるのでクエン酸を使うことにしました。
安さは大切
ランタンのサビ取りはもちろん、使用後放置してしまい錆びてしまった鉄板のサビ取りなどにもクエン酸は役立ちます。
ランタンのサビ取り前に準備するアイテム
フュアーハンドランタンの錆び取り前に必要な準備しておくべきアイテムを紹介します。
クエン酸
どこの100均やスーパーに行ってもクエン酸を購入することができます。
液体タイプと粉タイプがありますが、お湯に薄めて使うため粉タイプのクエン酸を選びました。
ランタンが浸かる容器
フュアーハンドランタン276のサイズは約φ15.5×H26 cmとなっています。
ランタン全体を浸すため、サイズ以上の容器を用意します。
100均で容器も買える
お家でも代用できる容器があればそれを使っちゃおう
ステンレスブラシ・真鍮ブラシ
最後の仕上げでランタンを磨くのにブラシが必要となります。
ステンレスブラシでも真鍮ブラシでも良いのですが、100均で両方セットになったブラシが売っているため、両方いっぺんに手に入れることができます。
細かいところを磨くのに便利
防錆スプレー
防錆効果があればどんなスプレーでもOKなので、今回はKURE5-56を使います。
本来の用途は潤滑スプレーですが、金属部分の防錆効果もあると使用用途に記載されているため問題ないはず!
サビを落とし強力皮膜でサビを止めると書いてある
フュアーハンドランタンを100均クエン酸でサビ取り
とりあえず容器にお湯を張って、フュアーハンドランタンを漬け込んでのサビ取りをしてみます。
容器にお湯を入れクエン酸を投入
クエン酸を溶かすために容器にお湯を入れます。
だいたい40〜60度くらいのお湯で十分にクエン酸は溶けてくれます。
冷めたら洗浄力は落ちる?
粉を溶かすためにお湯を使うだけで、クエン酸は冷めても洗浄力は続くきます。
容器にお湯が貯まったらクエン酸を投入します。
クエン酸を入れる量でどれくらいサビ取り効果が変わるのかわからなかったので、とりあえず全部投入してみました。
水100mlに対しクエン酸小さじ1杯と言われても・・
全部入れてこそ実験のしがいがある!
クエン酸を入れたらよくかき混ぜて、しっかりとクエン酸を溶かします。
フュアーハンドランタンを漬け込む
フュアーハンドランタンの各パーツを外して、容器の中へと漬け込みます。
ホヤはどうしようか悩んだのですが、拭いてもサビが落ちなかったため、一緒に漬け込むことにしました。
何時間漬け込めばサビが落ちてくれるかわからないので、とりあえず24時間漬け込んでみます。
1時間経過
容器内のクエン酸水が黄色く変色しはじめ、落ちたサビなのか汚れなのかが浮いてきています。
サビが落ちてるかどうかはよくわからない
まだしっかりとサビの色
6時間経過
1時間後と変わらずあまり変化は見られません。
シュワシュワと泡のようなものが見えてはいるので、洗浄はされているのかなと感じます。
24時間経過
24時間、まるまる一日漬け込みましたが、まだまだ錆びが残っている感じがします。
ここで一回容器からランタンを出してみます。
容器はかなり汚れがついているため、一応かなり洗浄してくれたのがわかります。
ランタンのサビは落ちた?
クエン酸に漬け込んだうちの錆びついたフュアーハンドランタンは、軽いサビは落ちてはいましたが強いサビに関してはあまり変わった感じはしません。
まだまだサビがしっかりと残っている感じですが、触ってみるとサビがこびりついている感じではなく、ひっついている感じとなっています。
擦ったら簡単に落ちそうな感じ
サビが浮いてる
ホヤやキャップのサビ、薄いサビに関してはクエン酸だけでしっかりと落ちています。
ステンレスブラシで擦ってみる
ステンレスブラシで軽く擦るだけで、簡単にサビが落ちてきました。
ピカールで擦っても落ちなかったのに
頑固にこびりついていたサビに関しては新品まではいきませんが、ある程度は落ちてくれます。
ちょうどいい味になってきた
ちょっとくすんだいい感じ
乾燥
濡れたままにしておくとまたサビが進行してしまうので、しっかりと乾燥させてあげます。
タンク内部に水が残ってしまうといけないので、ひっくり返してタンク内の水も全部出します。
サビ取りでは乾燥が大事!
丸一日しっかりと風通しの良いところで乾燥させました。
防腐スプレーを満遍なく吹きかける
乾燥が終わったら、また錆びてしまわないようにKURE5-56を吹きかけてあげます。
どこまで防錆効果があるかわかりませんが、何もしないよりかは防錆スプレーをかけておいた方がいいと思います。
スプレー後はけっこうベタベタするので半日ほど乾かしてあげれば、オイルっぽさもなくなりサラサラした感じとなってくれます。
漬け込み1日、乾燥1日、オイル乾燥0.5日、合計2.5日かかった
やっと作業終了
サビついたフュアーハンドランタンのビフォーアフター
果たして100均のクエン酸でどれくらいフュアーハンドランタンのサビが落ちてくれたのか見ていきたいと思います。
「なんということでしょう」
あれだけサビサビだった「フュアーハンドランタン」はだいぶ錆びが落ちて綺麗になっています。
特にサビが酷かったトップ部分はクエン酸+ブラシで擦ったためだいぶ綺麗になっています。
ちゃんと「FEUERHAND」の文字が読めるようになってる
ホヤガラスの上の部分もだいぶ綺麗になっています。もう少し磨いていけば更に綺麗になりそうです。
タンク部分のサビやキャップのサビもしっかりと落ちて綺麗になっています。
100均のクエン酸だけでここまでサビを落とすことができ、綺麗にすることができました。
今までの錆びついたフュアーハンドランタンが嘘のように変貌しています。
頑張って磨けばもっと綺麗になりそう!
100均のクエン酸すごい!実験は成功!
手で触ってもサビがつくことがないため、安心して持ち運ぶことができます。
まとめ:クエン酸でもサビは落とせる
錆びついてしまい、持ち運ぶのも少し躊躇したフュアーハンドランタンが、サビを落としたことによって味のあるビンテージランタン風に変貌してくれました。
100均のクエン酸でも、最終的に磨いてあげれば問題なくサビは落ちてくれます。
クエン酸につける前は磨いてもサビは落ちなかったのですが、漬け込んだことでサビが落ちやすくなったのでかなりクエン酸効果は高いと思います。
めっちゃ綺麗になる
サンポールと違い、キツい刺激臭もないためアパートのベランダで作業しても迷惑になることもなく、タンククリーナーと違って100均なのでお安くサビ取りをすることができます。
錆びついたビンテージランタンもかっこいいのですが、サビにも限度があるため、サビ移りが心配な方は天気のいい土日を使ってサビ取りをしちゃいましょう!
漬け込むだけだから労力はほぼなし!
サビは落ちたし、あとはピカールを使って磨けばもっと綺麗に復活できそう
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