自然の中で楽しむキャンプにとって切っても切れない問題と言えば「虫」・・・。
特に暖かい季節になってくると蚊をはじめ、蜂やアブ、ムカデなど人に害を及ぼす虫たちがたくさん沸いてきます。
- なるべく肌を露出しない
- 黒系など暗めの洋服は避ける
- 虫除けグッズを活用
- 焚き火をする
- ランタンは少し離れて設置
痒みと暑さで夏キャンプを敬遠するキャンパーさんも実際多いと思います。それでも夏はアウトドアシーズンの真っ盛りということで、キャンプに限らず海へ行ったり、BBQパーティーなど屋外での遊びが多くなる季節です。
今回はキャンプ場でよく襲われる虫たちを紹介し、実際どんな虫除け対策を行えば効果的なのか、かまれてしまった時はどう対処すればよいかをまとめて紹介します。
夏のキャンプやアウトドアでの遊びが少しでも楽しくなるように、しっかりと虫対策を行いましょう!
キャンプ場でよく見かける虫たちの対策
キャンプ場でよく見かけ、人に襲ってくる代表的な虫とその生態をまずは紹介します。
蚊
キャンプ場に限らず、日常生活においても暖かい季節になると湧いてくる蚊。蚊は人の血だけを吸って生きているのかと思ってましたが、普段は花の蜜や草の汁などを糖分を主食とし、血を吸うのは実は蚊の中でもメスだけで卵巣を発達させるために吸血します。
蚊の体重と同じくらいの血を吸う
蚊にかまれると痒みを生じますが、これは蚊がかんだ時の唾液によって痒みが起こります。
人の家でご飯ご馳走になったあと、ツバ吐きかけて帰っていきよる
対策
かまれてかゆい思いをしないためにも、虫除けスプレーや蚊取り線香などで蚊を寄せ付けないうように対策します。
かまれてしまった場合はすぐに石鹸などで唾液を洗い落とし、なるべく掻いたりせず痒み止めの薬(ムヒなど)を塗ってください。
掻いても、バッテンつけも効果なし
蜂
蜂に刺されると激しい痛みや発赤を生じ、ひどい痒みを伴います。場合によってはアナフィラキシーショックを併発することもあるため注意が必要です。
ミツバチは一度針を刺すと針がちぎれてしまいますが、スズメバチは何度も刺すことができるため特に注意が必要となります。
対策
蜂の巣を見つけたら近づかないことはもちろん、黒いものを攻撃する修正があるため、白い服装など明るめの色の洋服を着ることが大切です。
蜂が近づいてきて手で払おうとすると、蜂を興奮させることになり逆に攻撃される恐れがあります。とにかく慌てずに、静かにゆっくりと逃げてください。
急な動きに蜂は反応する
ちっちゃい頃蜂に刺された跡が未だに残ってる
蜂に刺されたらおしっこをかけると昔は言われてましたがそれは迷信でかえって悪化します。
実際は傷口を水で洗い落とし(蜂毒は水に溶けやすい)、針が残っている場合はピンセットや毛抜きなどで抜いてください。
ポイズンリムーバーのような専用の毒や針を抜く応急処置の道具も販売されています。
傷口には抗ヒスタミン薬やステロイド軟膏でかゆみと腫れを和らげることができますが、万が一次のような全身の異変が起きたら救急車を呼びましょう。
- 全身にじんましんが出ている
- 刺された部位のまわりが広範囲に腫れている
- 呼吸が苦しい
- 吐き気
- 腹痛
- めまい、動機
- 全身がだるい
- 意識がぼんやりしている、錯乱している
アブ
アブ(虻)はハエの仲間で大きなハエに似たアブもいますが、蜂に似たかたちのアブもいます。体長10〜15mmくらいの大きさで鋭い口で皮膚を噛み切り吸血し、激しい痛みを生じます。
蜂は自分や巣を守るために攻撃してくるのですが、アブは卵巣の発育のために吸血してきます。
そのためかなりしつこくまとわりついてくるのでかなり厄介な虫となります。
汗や熱に反応してやってくる
ブンブン羽音が大きいからすぐわかる
対策
アブにも効用のある虫除けスプレーや、蜂・アブ専用のエアゾールで退治する他、黒っぽい服ではなく、白など明るめの洋服を着て寄せ付けないようにします。
キャンプで白は汚れが目立つから悩む
つい汚れても良いかっこをしてしまう
ブユ(ブヨ・ブト)
ブユ(ブヨ・ブト)は山間部に多く生息し、体調1〜5mmほどの丸っこいコバエのような形の虫です。
春から夏にかけて水辺の近くなどで多く見られます。
ブユはノコギリのような口で皮膚をかじり流れた血を吸います。
蚊よりも毒性が強いため、強いアレルギー反応と炎症を引き起こします。
関東ではブヨ、関西ではブトと呼ばれてる
英語ではBlack Fly
対策
ブヨにかまれないためには肌を露出しないことが大切で、長袖・長ズボンはもちろん、靴下も履いてガードし、ブヨにも効果のある虫除けスプレーを使って対策します。
黒や紺など暗めの色の服はブヨを惹きつけやすい
明るい色の服の方が効果は高い
ムカデ
ムカデは漢字では百足と書きますが、足が百本あるわけではなく、種類によっては15本ほど、多いムカデは百本以上の足があります。
ムカデの他にもヤスデやゲジゲジなど少し種類は違いますがかまれたり刺されたりすると、赤く腫れ直後に激しい痛みを生じます。
見るだけできつい
対策
気づいたら洋服の上を這っていたり、コンテナボックスやカバンの中に侵入しているので、知らずに触ってしまうこともあるので注意が必要です。
紛れ込んでないか確認しながら中のものを取り出してください。
気づかずにお家まで持ち帰ることもしばしばある
キャンプ中の虫除け対策
- なるべく肌を露出しない
- 黒系など暗めの洋服は避ける
- 虫除けグッズを活用
- 焚き火をする
- ランタンは少し離れて設置
キャンプ中は夏場でも長袖・長ズボンを着用することをおすすめします。
靴下を履くのはもちろん、首元にはタオルをまくなどして、なるべく肌の露出を避けるようにしてください。
日焼けを防止し、かいた汗を吸収し発散するため、半袖よりも長袖の方が涼しいという説もあります。
蜂やアブなどは黒色や濃い色に寄ってきやすい習性があるので白系など明るめの洋服がおすすめです。
虫除けスプレーや蚊取り線香などの虫除けグッズを使ったり、焚き火をすることで煙をだし虫を避けるのも一つの方法としてあります。
焚き火臭くなるけど、焚き火の煙を浴びるのも効果あり
キャンプ用の虫除けグッズ
薬局やホームセンター、アウトドアショップに行くと色々な虫除けグッズが販売されています。
キャンプなどアウトドアでも使える虫除けグッズを紹介します。
蚊取り線香
蚊取り線香は蚊だけでなく、ハエやアブに効果があるタイプもあります。
キャンプなど屋外で使用する時は「屋外用」と記載された少し分厚いお高めの強力な蚊取り線香を使うことをおすすめします。
風向きを考えて自分よりも風上に置く
複数置きで更に効果あり
一般的な蚊取り線香よりは匂いがきつく、タープやテントにも匂いがついてしまうので室内では使わないようにしましょう。
蚊取り線香ホルダーは100均のアイテムや、ホームセンターのネジなどを使って簡単に自作することができます。
せっかくのキャンプなので、付属の蚊取り線香ホルダーではなく、オリジナルの蚊取り線香を使うのもキャンプの醍醐味です。
富士錦 パワー森林香(赤色)
製品名 | パワー森林香 |
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適用害虫 | 蚊・チョウバエ・アブ |
成分 | メトフルトリン |
効力持続時間(ひと巻) | 約5時間 |
キャンプ用蚊取り線香と検索数れば必ずヒットする人気商品です。
一般的な蚊取り線香よりも煙の量が多く、山の中でお仕事をする林業のプロにも愛された信頼の高い蚊取り線香です。
屋外蚊取り線香の定番!
金鳥の渦巻 太巻
製品名 | ハエにも効く 太巻 |
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適用害虫 | 蚊・ハエ |
成分 | ピレスロイド(トランスフルトリン) |
効力持続時間(ひと巻) | 約7時間 |
CMでもおなじみ「金鳥の渦巻」よりも約2倍太くした蚊取り線香。太巻なので煙の量も多く、屋外使用にも最適と謳った蚊取り線香です。
金鳥のCMは大阪らしいユーモアあふれるCMが多い
ちょいお下品!
アース 極太虫よけ線香
製品名 | 極太虫よけ線香 |
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適用害虫 | 蚊・ブヨ・アブ |
成分 | メトフルトリン(ピレスロイド系) |
効力持続時間(ひと巻) | 約4時間 |
パッケージに「キャンプ・山仕事・農作業に」と謳ってるほどなので、キャンプでの使用に適した蚊取り線香です。
アースの通常の蚊取り線香に比べ、太さと煙の量が3倍となっていて、蚊取り線香では珍しい紫色のため、視認性も高い蚊取り線香です。
虫除けスプレー
虫よけスプレーは自分の腕や足にかけるタイプと、空間にプッシュするタイプがあります。
サラテクトなど一般的な虫よけスプレーは、普段の生活でも使用することは多くあると思います。
キャンプでも普通の虫よけスプレーでもOKですが、アウトドア用を謳った虫よけスプレーも販売されています。
パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー エクストラ
製品名 | アウトドアボディスプレー エクストラ |
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サイズ | 50ml・125ml・200ml |
原産国 | オーストラリア |
シトロネラ・ペパーミント・ティーツリー・ニアウリを配合した、いい香りのするアロマ系のアウトドアスプレーです。
匂いが消えたらまたスプレーをすればいいため、汗で流れ落ちたとしてもすぐに気づきます。
ルームスプレーとしてテントの中もいい香りにしてくれる
パーフェクトポーション アウトドアボディスプレー ハッカ
製品名 | アウトドアボディスプレー ハッカ |
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サイズ | 50ml・125ml |
原産国 | オーストラリア |
エクストラにハッカの香りをプラスしたボディスプレーです。
エクストラよりもハッカの香りがある分、虫がこないような気がします。
フマキラー 虫除けスプレー ヤブ蚊バリア
製品名 | ヤブ蚊バリア |
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適用害虫 | 蚊・マダニ・ハエ |
効力持続時間 | 約24時間 |
テントの周りの茂みや地面にスプレーするだけでバリア空間を作り、効果が24時間持続しますので1泊のキャンプであれば十分に役立ちます。
モスキートランタン
モスキートランタンは、虫が寄ってくる波長の光をわざと照らし虫を誘き寄せ、高圧電流に寄って感電させる仕組みとなってます。
キャンプ中に自分の近くにモスキートランタンを照らすと虫が寄ってきやすいため、離れたところに設置して虫を遠くへ誘き出してください。
よく街灯で見るブラックライトみたいに光ってるライト
モスキートランタンを使わずとも、虫はより強い光へ集まる習性があるので、自分の近くには光量弱目のランタン、遠くに強めのランタンを置いて遠くのランタンへ虫を集める方法もあります。
富士見産業 モスキートガードランタン
ホームセンターなどにも売ってるモスキートランタンです。
上の部分が青く光、虫を誘き寄せます。使用後はいっぱい虫が溜まってるので、お水でしっかりと洗い流してください。
ライトは3段階に調整でき、充電式のため虫よけ以外にも普通に使うことができます。
実際使ってみて
虫はかなり集まってきますが、キャンプ中はそれ以上に虫が多いため全部をやっつけるのは厳しいく効果は・・・一台だけだと微妙です。
朝までつけてるとかなりの虫がくっついているため、お掃除が少しめんどくさかったです。
複数台あればかなり効果あるかも
蚊帳付きタープ
蚊帳つきタープは上記画像のように、タープの四方に蚊帳がついた風は通すけど虫は通さない作りとなっています。
重さもあり大型サイズのため、ファミリーキャンプなど大人数のBBQなどで使用してるのが多いイメージです。
その他虫除けグッズ
虫よけアイテムは他にもまだまだあります。腕に通すリングや、キャンドル・虫が寄ってこない防虫機能のついた服などもあります。
一部を紹介しますのでお気に入りの虫よけ対策を見つけてください。
虫よけキャンドル
虫を寄せ付けない効果のあるアロマを配合した虫よけ効果つきのアロマキャンドルです。
アロマの良い香りと、キャンドルライトのゆらめく炎を楽しむことができるので、虫よけ以外にもキャンプで癒しを感じることができるアイテムです。
虫よけパラフィンオイル
オイルランタンユーザーであれば、虫よけ効果をもったパラフィンオイルを燃料として使うことができます。
ユーカリやミントなどの防虫効果の高い効果を持ったオイルが配合されています。
実際使ってみて
夜は基本焚き火をしてるため、虫が減ったかは焚き火のおかげか、オイルのおかげかわかりません。
オイルランタンに虫が結構突撃してるので、あまり効果はないのかなと感じました。
着る虫よけ
洋服の繊維に虫をよせつけない特殊な加工を施した防虫効果のある洋服です。
ワークマンをはじめ、ノースフェイスやフォックスファイアーなどアウトドアブランドからも防虫効果のある洋服が販売されています。
おにやんま君
「オニヤンマ」は昆虫を捕食するトンボです。
蜂やアブ、蚊などをオニヤンマは捕食するため、天敵と言われています。
おにやんま君はオニヤンマのリアルな模型となっているため、ぶら下げるだけで虫たちが退散してくれる、火も電気も使わない安全な虫よけです。
実際使ってみて
朝起きたらおにやんま君に蜘蛛の巣が張ってました。
アブも全く恐れずやってくるし、蚊が減った感じもしないので効果は???です。
アブは恐れることなく襲ってきた
おにやんま君を体に引っ付けとこうかな
まとめ:虫よけ対策は大切
今回はキャンプにおける虫よけ対策を紹介しました。暖かくなる時期になるにつれ増えてくる厄介な虫たち。
紹介した虫以外にも、キャンプでは蟻や蛾、なんかの幼虫だの色々な虫たちと遭遇します。
バッタやカマキリがよくぶつかってくる
カメムシが苦手
虫嫌いの人にとっては暖かい時期のキャンプよりも、涼しい時期にキャンプをした方が虫に遭遇する数は減ります。
またどんなに虫よけ対策をしても100%虫が寄ってこないわけではありません。
何もしないよりかは、20%くらいは減ったかなという感じで完璧に対策するのは難しいです。
絶対蚊に一回はかまれる
虫にかまれたとしても傷口がひどくならないよう、かいたりむしったりせず適切な対処で処置をしてください。
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