ソロキャンプ向けの軽量焚き火台として高い人気を誇る「ピコグリル」ですが、人気が故「パチグリル」と呼ばれるピコグリルをモチーフにした焚き火台や偽物のピコグリルが多く出回ってます。
全部が偽物ってわけではないけど、ピコグリルに似たタイプの焚き火台は通称「パチグリル」って呼ばれてる。
パチグリルは価格が本家の半額〜1/4以下とかなりリーズナブルに販売されてますし、パッと見た感じだと本物か偽物かの見分けもつかないため売れてしまうのも仕方ないのですが、中には粗悪品も多く出品されてます。
安さだけで選ぶのも危ない!
偽物が蔓延すると結果的にブランドイメージも低下し、正規品の「ピコグリル」が1番ダメージを喰らう悪循環に陥ってしまうため、大きな声でおすすめは出来ませんが多く販売されてるのも事実です。
ピコグリルは商標登録されてるし、本来は偽物はダメ!
偽物とオマージュの境界線がどの辺りなのかは法律に詳しくないためわからないのですが、お財布の関係上「パチグリル」しか選べない時は、ただパクっただけのピコグリルよりも、ピコグリルの欠点をカバーしたパチグリルがおすすめです!
パチグリルも独自に進化してる!
この記事では、ピコグリルとパチグリルを比較しながら、本家のメリットや偽物のデメリットなどをまとめてレビューします。
ピコグリルとは
製品名 | ピコグリル 85 | ピコグリル 239 | ピコグリル 398 | ピコグリル 498 | ピコグリル 760 |
---|---|---|---|---|---|
組み立てサイズ | φ120×H140mm | φ175×H185mm | 380×250×H250mm | 410×280×H215mm | 540×380×H270mm |
収納サイズ | 250×160×4mm | 335×195×4mm | 335×235×10mm | 350×250×18mm | 450×300×25mm |
総重量 | 128g | 290g | 495g | 550g | 1340g |
外観 |
ピコグリルは1983年にスイスで設立されたSTC社(Snow Trekker Company)が手がけた超軽量サイズの焚き火台です。
全部で5種類のサイズのピコグリルが販売されており、サイズによって「ピコグリル〇〇」と後ろに番号が振られてます。
Picogrillシリーズの商品は、Bruno Wanzenriedによって2011年に創作された応用美術の著作物であり、著作権法21条及び、不正競争防止法第2条1項1号、又は2によって保護されており、picogrill®も登録商標されています。
そのため、法律的には模倣や複製は一切許可されていません。
多分、訴えられたら一掃されそう。
どのタイプのピコグリルも軽量でシンプルな作りとなっているため、すぐに組み立てて焚き火を始めることが出来ますし、片付けも簡単でコンパクトに収納出来ます。
ピコグリル 398が定番人気!
製品名 | ピコグリル 398 |
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セット内容 | 焚き火台・310mm串 2本・収納ケース |
組み立てサイズ | 380×250×H250mm |
収納サイズ | 335×235×10mm |
重量 | 総重量:495g(焚き火台:365g・収納ケース:50g・串 1本:40g) |
材質 | ステンレス鋼・高強度 |
リリース | 2011年 |
ピコグリルから販売されてる焚き火台の中では、ソロキャンプ芸人ヒロシが使ってる焚き火台としてもお馴染みの「ピコグリル 398」が1番人気です!
市販の薪であればカットせずともそのまま置くことが出来ますし、火床から五徳まで高さがあるため焚き火も料理もしやすい焚き火台です。
ソロキャンプで使うのにちょうど良いサイズ!
ソロキャンプで使う軽量焚き火台としてほぼ完成された形でもあるため数多くの偽物も存在し、「パチグリル」と言えば「ピコグリル 398」をモチーフにした焚き火台です。
ピコグリル 85・239は自然の燃料を使うホーボーストーブ!
製品名 | ピコグリル 85 | ピコグリル 239 |
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セット内容 | 焚き火台・ワイヤーハンガー1本・収納ケース | 焚き火台・ワイヤーハンガー1本・310mm串 1本・収納ケース |
組み立てサイズ | φ120×H140mm | φ175×H185mm |
収納サイズ | 250×160×4mm | 335×195×4mm |
重量 | 総重量:128g(焚き火台:128g・収納ケース:34g・ワイヤーハンガー1本:12g) | 総重量:290g(焚き火台:180g・収納ケース:54g・ワイヤーハンガー1本:16g・串:40g) |
火力 | 1Lの水を6〜8分で沸騰 | 1Lの水を4分ほどで沸騰 |
ピコグリル 85やピコグリル 239は、枯れ枝や松ぼっくり・落ち葉など自然の燃料を使って焚き火が楽しめるホーボーストーブ(ウッドストーブ)です。
ガスバーナーとかよりも軽量でコンパクトに持ち運べますし、高い燃焼効率を誇る焚き火台のため湯沸かしなどコンロ代わりに活躍します。
小さくて軽いウッドストーブ!
ピコグリル 398・498・760は料理がしやすい焚き火台!
製品名 | ピコグリル 398 | ピコグリル 498 | ピコグリル 760 |
---|---|---|---|
組み立てサイズ | 380×250×H250mm | 410×280×H215mm | 540×380×H270mm |
収納サイズ | 335×235×10mm | 350×250×18mm | 450×300×25mm |
重量 | 総重量:495g(焚き火台:365g・収納ケース:50g・串 1本:40g) | 焚き火台:490g・収納ケース:60g・串 1本:55g・グリル用網:150g・グリルトング:45g | 総重量:1340g(焚き火台:740g・収納ケース:230g・串 1本:95g・変形五徳:180g) |
ピコグリル 398・ピコグリル 498・ピコグリル 760は焚き火も料理も楽しめる焚き火台です。
ピコグリル760は、ピコグリル2個分の大きさ!
ピコグリル498は五徳が2段!
どのサイズの焚き火台も薪をカットせずとも置くことが出来るサイズだし、五徳に高さがあるため火加減の調整もしやすく、焚き火料理も楽しみやすい焚き火台です!
サイズが大きくても軽くて薄いから持ち運びもしやすい!
ピコグリルの偽物 パチグリルとは
製品名 | TOKYO CAMP 焚き火台 コンパクト | CARBABY 焚き火台 コンパクト |
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使用時サイズ | 402×212×H268mm | 390×230×H270mm |
収納サイズ | 320×220mm | 340×240×10mm |
重量 | 985g | 575g |
材質 | ステンレス | ステンレス |
パチグリルとは、ピコグリルをモチーフにして作られた焚き火台の総称です。
ピコグリルとサイズも形もそっくりに作られた偽物もあれば、ピコグリルの形をオマージュしてアップデートさせた形などパチグリルも色々な種類がありますが、基本長方形の火床と高さのある五徳、スピットがセットになって販売されてます。
本家よりもパチグリルの方がリーズナブル!
本家ピコグリル 398は万を超える高級な焚き火台ですが、パチグリルは安いのだと1000円台から販売されてますし、2〜3000円くらいの価格で多く販売されてます。
キャンプギアは焚き火台だけでなく、色々と揃えていくうちに結構な額となってしまうため、低価格のギアが売れてしまうのは仕方ないのですが、それにしても安すぎです(驚)
適正価格がわからなくなる。
ピコグリルと検索するとパチグリルばっかりヒットするし。
耐久性はピコグリルの方が高い!
ピコグリルとパチグリルを同じような回数使ってみた結果、パチグリルの火床はバキバキに割れてしまいましたが、ピコグリルの火床は現役で使えてます。
パチグリルの耐久性は弱い。
フレームもパチグリルは外れてしまったりと耐久性に不安がありますが、ピコグリルはしっかりと溶接されてるため外れることもないし、開きもスムーズでした。
ピコグリルの弱点をカバーしたパチグリルがおすすめ!
製品名 | キャプテンスタッグ ソロライトグリル |
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使用時サイズ | 415×240×230mm |
収納サイズ | 380×300×20mm |
重量 | 950g |
パチグリルの中には、ピコグリルの欠点をカバーしたタイプや使いやすくしたタイプの焚き火台も多く販売されてます。
地面へのダメージを軽減させるために火床の下にカバーが付いた焚き火台や、更に料理をしやすくするために五徳の高さを2段・3段と変更出来る焚き火台など、基本的な形はピコグリルと似てますがアップデートされたパチグリルも多いです。
自分のキャンプスタイルにあった焚き火台を選べる!
せっかくパチグリルを選ぶのであれば、偽物よりかはピコグリルよりも使い勝手が良くなった焚き火台を選ぶのがおすすめです!
どのピコグリルにも偽物は存在する!
製品名 | huanbush 焚き火台 | kabuki 焚き火台 |
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使用時サイズ | φ215×H185mm | 530×410×285mm |
収納サイズ | 335×240 | 470×310mm |
重量 | 270g | 760g |
ピコグリル 398だけでなく、ピコグリル85・239やピコグリル760など他の焚き火台でもバチグリルは存在します。
同じようにデザインやサイズがほぼ一緒にも関わらず、お値段が本家よりもかなりリーズナブルとなってます。
人気者は辛いよ。
ピコグリル 398とパチグリル(Vicopo 焚き火台) 比較レビュー
製品名 | ピコグリル 398 | Vicopo 焚き火台-S1(A4サイズ) |
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セット内容 | 焚き火台・スピット×2本・収納ケース | 焚き火台・スピット(大・中・小)×3本・収納ケース |
使用時サイズ | 380×250×H250mm | 380×250×H250mm |
収納サイズ | 335×235×10mm | 340×250×30mm |
重量 | 焚き火台本体:365g(総重量:495g) | 焚き火台本体:461.5g(総重量:668g) |
材質 | ステンレス鋼 | ステンレス鋼 |
うちは「ピコグリル 398」とパチグリル「Vicopo 焚き火台」を持ってます。
二つの焚き火台を比較しながらピコグリルとパチグリルの違いや使い勝手などをレビューします。
比較レビュー①:セット内容
ピコグリル 398とVicopo 焚き火台のセット内容は、スピットの数が違うだけで基本的なセット内容は焚き火台+スピット+収納ケースと一緒です。
基本どのパチグリルもセット内容はピコグリルとほぼ一緒となってます。
- STEP1フレームを長方形の形に開く
ピコグリルやパチグリルの組み立て方はどれも一緒で、まずはフレームを長方形の形に開きます。
- STEP2火床をフレームにセットすれば組み立て完成
火床を開いて窪み4箇所をフレームにセットすれば組み立ては完成です。
むすめ。組み立ては超簡単!
比較レビュー②:使用時サイズ
製品名 | ピコグリル 398 | Vicopo 焚き火台-S1(A4サイズ) |
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使用時サイズ | 380×250×H250mm | 380×250×H250mm |
使用時サイズを計測してみたところ、ピコグリル 398とVicopo 焚き火台のサイズは380×250×H250mmと全く一緒でした。
サイズが一緒なため、ピコグリルの火床をVicopo 焚き火台にセットすることも出来ますし、逆にVicopo 焚き火台の火床をピコグリルにセットすることも可能でした。
ピコグリルの火床が割れた時はパチグリルで代用出来る!
比較レビュー③:収納サイズ
製品名 | ピコグリル 398 | Vicopo 焚き火台-S1(A4サイズ) |
---|---|---|
収納サイズ | 335×235×10mm | 340×250×30mm |
ピコグリル 398とVicopo 焚き火台の収納ケースのサイズもほぼ一緒です。
収納サイズがほぼA4サイズのため、100均で買えるA4サイズのビニールネットケースにピコグリルやパチグリルを収納することも出来ます。
比較レビュー④:重量
製品名 | ピコグリル 398 | Vicopo 焚き火台-S1(A4サイズ) |
---|---|---|
重量 | 焚き火台本体:365g(総重量:495g) | 焚き火台本体:461.5g(総重量:668g) |
ピコグリル 398とVicopo 焚き火台の重量を比較してみたところ、100gほどピコグリルの方が軽かったです。
どのパチグリルもピコグリルほど軽量な焚き火台は販売されておらず、軽さはピコグリルの圧勝です。
収納ケース込みの総重量もピコグリルは495gと500gを切る軽量焚き火台のため、ソロキャンプでも持ち運びしやすいサイズです。
比較レビュー⑤:使い勝手
ピコグリルもパチグリルも基本サイズは一緒のため、どちらも市販の薪をカットせずともそのまま置けるサイズだし、火床には空気孔がたくさん開いてる同じような作りです。
基本横向きに薪を焚べるタイプの焚き火台!
どっちの焚き火台を選んでも普通に焚き火が出来ますし、五徳の高さもあるため料理しやすい焚き火台でした。
焚き火台としては問題なく使える!
Vicopo 焚き火台は五徳を2段に調整出来るおかげで火力の調整がしやすく、ピコグリルよりも料理がしやすい焚き火台でした。
ピコグリルを下段で調理する時は薪の上に直接クッカーを置かないといけないためどうしても安定性に欠けてしまいますが、Vicopo 焚き火台は下段にスピットを挟み安定させることが出来ます。
焚き火調理はVicopoがやりやすい!
比較レビュー⑥:スピット
スピットは、ソーセージやお肉を刺して串焼きにしたりクッカーを乗せる五徳としても使える、ピコグリル系焚き火台には欠かせないマルチな串です。
ピコグリルのスピットは同じサイズが2本付属されてますが、Vicopo 焚き火台のスピットは大・中・小と3種類のサイズに分かれてました。
ピコグリル398用のスピットは、同じサイズ(31×5.8cm)が2本付属されてます。
Vicopo 焚き火台のスピットは大・中・小と3種類のサイズに分かれおり、使用するクッカーや調理する食材によって組み合わせて使う感じとなります。
使ってみて特にサイズが違うことによるメリットは感じられなかったため、ピコグリルサイズのスピットが2本あれば特に問題なかったです。
セリアにもピコグリルタイプのスピットが買える!
比較レビュー⑦:耐久性
どんだけ高級な焚き火台でも、軽量タイプに分類される焚き火台は軽量化のために薄く火床が加工されてるため、火入れをすれば歪みます。
軽量焚き火台が歪むのは宿命!
耐久性はピコグリルの方が高く、Vicopo 焚き火台とピコグリルを同じように使ってみた結果、Vicopo 焚き火台の火床は割れが結構ありますが、ピコグリルはまだまだ現役で使えます。
まとめ:ピコグリルとパチグリルを比較した結果
今回はピコグリルとパチグリルを比較しながらサイズや使い勝手などをまとめてレビューしました。
価格だけを見ると4倍以上使い勝手が上がるかと言われると「う〜ん」って感じではありますが、ピコグリルはさすがオリジンというだけあり、完成した焚き火台として軽さも素晴らしく、所有欲を満たしてくれる焚き火台となっています。
インスタ映えやブランドを気にする人向け。
ソロキャンプで特に見栄えやブランドなどを気にせず楽しむのであればパチグリルでも特に問題ないし、使い勝手が気に入ればピコグリルを選ぶのも一つの選択です。
見栄とプライドは捨てた方が楽!
焚き火台に限らずキャンプギアはアウトドアで使うため、消耗品も多いし使えば汚れます。
汚れてもダメになっても気兼ねなく使いたいのであれば安物を使うのも一つの選択だし、趣味の世界のため自分の好きなギアに囲まれてキャンプをしたいなら納得するギアを選ぶのも楽しみの一つです。
値段を考えると、3〜4回くらいパチグリルを買い替えれるし。
ただ、パチグリルはいつまでも販売されてるとは限らないし、訴えられたら終わりです。
パチもんよりも、使ってもないのにピコグリルと勝手に比較してレビューされる方が困る。
自分が納得出来るギアを選んで、キャンプを楽しんでください!
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