スイッチを押すだけで点火できるガスバーナーの便利さには敵いませんが、アルコールストーブは故障の心配がなく軽量で確実に火がつくため、ソロキャンパーや登山家さんに根強い人気があります!
アルコールストーブの老舗メーカーと言えば「トランギア アルコールバーナー」です。
メスティンで有名な「トランギア」ですが、アルコールストーブを最初に販売したのがトランギアで、かれこれ100年近く売れ続けている大ベストセラーアイテムです。
アルコールストーブの定番!
トランギア アルコールバーナーに限らず、他社のアルコールストーブも基本的な使い方は一緒です。
燃料を入れて着火するだけなのでアルコールストーブは簡単に使えますが、火を取り扱うため火傷や火事には注意が必要ですし、燃料に使うアルコールは人体に有害なので取扱注意です!
一回使用中にこぼしてしまってテントを燃やしてしまった。
この記事では、トランギア アルコールバーナーの基本的な使い方をはじめ、使用する燃料や風防に五徳、アルコールストーブを使った調理などを徹底的にレビューします。
トランギア アルコールバーナー
製品名 | トランギア アルコールバーナー TR-B25 |
---|---|
サイズ | φ7.5×H4.5cm |
重量 | 110g |
材質 | 真鍮 |
使用燃料 | エチルアルコール・メチルアルコール |
燃焼時間 | アルコールタンク2/3(約70ml)の注入量で約25分燃焼 |
トランギア アルコールバーナーは真鍮製のアルコールストーブです。
真鍮製のためチタンやアルミで作られたアルコールストーブと比較すると重たいですが、真鍮は使用するほどに経年変化を楽しめ、独特の雰囲気を醸し出すかっこいい素材です。
真鍮でもチタンでも使い方は基本一緒!
トランギア アルコールバーナー セット内容
トランギア アルコールバーナーはタンク・消化&火力調整蓋・タンク用蓋、3つのパーツがセットになっています。
アルコールストーブはメーカーによって素材や形が変わっており、タンクのみを販売してるアルストもあれば、火傷防止のために火力調整蓋に取っ手が付いてたり、五徳付きのアルコールストーブなんかも販売されてます。
基本的な使い方は一緒!
トランギア アルコールバーナー サイズ:φ7.5×H4.5cm
トランギア アルコールバーナーのサイズはφ7.5×H4.5cmと、かなりコンパクトなストーブです。
真鍮製のため110gとチタンやアルミのアルコールストーブなどと比べると重たいですが、ガスバーナーを持っていくよりも軽量化に役立ちます。
トランギア アルコールバーナーの使い方:燃料
トランギア アルコールバーナーは、名前の通りアルコール(主成分はメタノール)を燃料としたバーナーです。
燃料用アルコールはドラッグストアやアウトドアショップで購入することができ、燃料を持ち運ぶには燃料ボトル(フューエルボトル)が必要です。
トランギア アルコールバーナーを使うために使用する燃料や燃料ボトルなどをレビューします。
トランギア アルコールバーナーにおすすめの燃料は?
- Qトランギア アルコールバーナーにおすすめの燃料は?
- A
ドラッグストアで入手できる「ケンエー 燃料用アルコール」が、お値段も比較的リーズナブルだし手に入りやすいためおすすめです。
アルコールバーナーの燃料となる「燃料用アルコール」はドラッグストアやアウトドアショップ、ホームセンターなどで購入出来ます。
ドラッグストアによって売り場は異なりますが、バンドエイドや消毒液などのコーナーに置いてたり、レジの後ろに並べて置いてるドラッグストアもありました。
近所のイオンドラッグとマツキヨはレジの後ろに置いてた。
近所のドラッグイレブンは消毒コーナーにあった。
消毒コーナーには燃料用アルコールだけでなく、アルコール消毒液も販売されてます。
アルコール消毒液でも着火しますが、値段も高いし燃費が悪いため燃料用アルコールがおすすめです。
エタノールの割合が多いほど、炎が赤くなる!
メーカーによって燃料用アルコールのお値段が異なりますが、ドラッグストアなどで買える「ケンエー 燃料用アルコール」が比較的リーズナブルに購入できるし、手に入りやすいのでおすすめです。
トランギア アルコールバーナー 燃焼時間
- Qトランギア アルコールバーナーの燃焼時間は?
- A
トランギア アルコールバーナーは、燃料をタンクに2/3(約70ml)入れると約25分間燃焼します。
風の強さや風防の効果によって燃費は多少前後しますが、30mlのアルコール燃料があればカップラーメン一杯分(約400ml)の水を10分ほどで沸かすことが出来るため、60ml程持っていけば、朝晩のコーヒータイムには十分事足ります。
燃料用アルコールの持ち運ぶには燃料ボトルが必要!
ケンエー 燃料用アルコールは500mlも入っているため、そのまま持ち運ぶのは重たいし嵩張ってしまうので燃料ボトル(フューエルボトル)に入れ替えて持ち運ぶのがおすすめです!
ケンエーボトルをそのまま持って行くのはちょっとダサい。
トランギアからも燃料ボトル(フューエルボトル)が販売されてますが、一番小さなサイズでも0.3Lのため、一泊二日のソロキャンプで使うには持て余してしまうサイズです。
100均で買える密閉ボトルや、ナルゲンなどのちっちゃな密閉ボトルを使った方が、一泊二日のソロキャンプであればコンパクトにまとめるため持ち運びしやすいです。
何回かアルストを使えば、自分の使用量がわかってくる!
トランギア アルコールバーナーに燃料入れっぱなしで持ち運べる?
トランギア アルコールバーナーの蓋にはパッキンが付いてます。
- Qトランギア アルコールバーナーに燃料入れっぱなしで持ち運べる?
- A
うちのアルコールバーナーは蓋をしても液漏れが起きたため、燃料入れっぱなしでは持ち運べません。
液漏れしないか試してみたところ、うちのアルコールバーナーは少し液漏れしたため、トランギア アルコールバーナーに燃料入れっぱなしで持ち運ぶのは危険が伴います。
燃料用アルコールは人体に有害!
トランギア アルコールバーナーは「スクリュートップキーパー 250ml 浅型」とシンデレラフィットしたため、一緒にスタッキングして持ち運べば多少液漏れしても溢れる心配はありません。
スクリュートップキーパーはしっかりと密閉された容器!
トランギア アルコールバーナーの収納ケースとしておすすめ!
トランギア アルコールバーナーの使い方:五徳や風防などが必要
アルコールストーブは火を取り扱うため火傷や火事に注意するのはもちろん、使用するには五徳や風防も必要です。
トランギア アルコールバーナーにおすすめの五徳や風防、使用する上での注意点などをまとめてレビューします。
注意点①:トランギア アルコールバーナーは五徳が必要!
VARGO チタニウムトライアドマルチフューエルストーブなど五徳が一体化したアルコールストーブもありますが、一般的なアルコールストーブはクッカーを置くための五徳が必要です。
100均にもアルコールストーブ用の五徳は販売されてます。
ダイソー・セリア・キャンドゥ、どこの100均でも五徳は買える!
トランギア アルコールバーナーに100均の五徳は問題なくセット出来ますし、どの五徳も100円(税込110円)で買えるのはやっぱり魅力的です。
トランギアからも五徳が販売されてます。
純正のためもちろんトランギア アルコールバーナーをセットして使えますが、100均にも似たようなのが買えるしと思うと、価格的にもちょっと躊躇します(笑)
純正で揃えたい!とかこだわりがなければ別に100均でも・・。
注意点②:トランギア アルコールバーナーは風防も必要!
トランギア アルコールバーナーに限らず、アルコールストーブは風の影響を受けやすいです。
風が強いと火が消えますし、例え消えなかったとしても燃焼効率も悪くなりお湯を沸かすことすら出来なくなるため、アルコールストーブには風防が必要です。
五徳と風防それぞれ別に用意して使うこともできますが荷物が増えてしまうため、風防と五徳が一体となった風防兼五徳がおすすめです!
- Qトランギア アルコールストーブにおすすめの風防兼五徳は?
- A
ミュニーク X-Mesh Stove ラージ 一択!
ミュニーク X-Mesh Stove ラージは重さ17gと超軽量な薄いステンレス板を丸めただけの風防兼五徳なため、スタッキングもしやすく持ち運びしやすいです!
今まで使ってきたどの風防兼五徳よりもX-mesh ラージが最強!
注意点③:燃焼中はかなり熱くなるため火傷に注意!
燃焼中はアルコールストーブがとっても熱くなってるため、火力調整をする時や消化時に火傷をしないためにもグローブ(革手袋・耐熱グローブ)が必要です。
アルコールストーブを使う時だけでなく、薪割りや焚き火などキャンプはグローブが必須ギアのため、忘れずに持っていくようにしましょう!
使い終わった後もまだ熱さは残ってるから、冷めてから収納!
注意点④:使用中にアルコールストーブをこぼすと火事になる!
うちの娘は火力調整する時に熱さに驚いてアルコールストーブをテーブルから落としてしまい、テントやクーラーボックス、グランドシートなどが半焼しました。
ごめんなさい。
アルコールストーブを落とすとアルコールが飛散してあちこちに火が回るためかなり危険だし、なかなか火も消えないため、使用する際は細心の注意を払って使うようにしましょう!
注意点⑤:燃焼中にアルコールの継ぎ足しは厳禁!
燃焼中に燃料を継ぎ足すと燃料ボトルに火が引火します。
燃料を追加する時は、必ず火が消えたのを確認してから継ぎ足すようにしましょう!
燃料ボトルに引火したら爆発する!
トランギア アルコールバーナーの使い方:着火
トランギア アルコールバーナーは、タンクの中に燃料を入れてライターで着火させるだけのため、基本簡単に使えます。
注意点なども踏まえながらトランギア アルコールバーナーの着火のやり方をレビューします。
- STEP1タンクに燃料を入れる
- STEP2着火
- STEP3風防や五徳をセット
STEP1:タンクに燃料を入れる
トランギア アルコールバーナーは、タンクに燃料を2/3(70ml)入れることで約25分間燃焼します。
使用するクッカーの素材や水の量などでも変わってきますが、アルミクッカーを使用して400mlほどのお湯を沸かすのであれば20mlほどの燃料を入れておけば沸かせます。
風の強さでも燃費は変わるし、あくまでも燃焼時間は目安!
STEP2:着火
タンクに燃料を入れたらライターを使って着火させます。
ファイヤースターターを使っても着火は可能!
着火させると一気に「ボッ」とアルコールに火がつくため、ノズルが長いタイプのライターを使った方が火傷しにくいし安全です。
日中明るい場所でアルコールストーブを使用する場合は、火がついているかどうか見えづらいため火傷に気をつけてください。
日陰とかで使わないと火が全く見えない。
STEP3:風防や五徳をセット
風防や五徳は着火前にあらかじめセットしておいてもOKですし、着火後にセットしてもOKです。
お手持ちの風防や五徳をセットしておく!
五徳の上にクッカーを置くことで湯沸かしや調理が出来ます!
火を使うから火傷や火事には注意しないといけないけど、基本的には簡単に使える!
トランギア アルコールバーナーの使い方:火力調整・消化
火力調整や消化は火力調整蓋を使いますが、トランギア アルコールバーナーの蓋には取っ手(ハンドル)が付いてないため、プライヤーやペンチなどを使って蓋をしないと火傷する恐れがあります。
火傷のリスクを考えると、初めから取っ手がついてるアルコールストーブもたくさん販売されてるし、基本使い方は一緒のため、取っ手付きがおすすめです。
トランギア アルコールバーナーにも取っ手が欲しい場合は、自作することで取っ手を取り付けることが出来ます。
100均のアイテムを使って簡単に取っ手は作れる!
トランギア アルコールバーナーの使い方:火力調整
火力調節用の蓋は、スライドの開き具合で火力を調整することが出来ます。
ガスバーナーほど細かく火力を調整することは出来ませんが、弱火から強火まである程度の火力を調整することが可能です。
使用する五徳の形状によっては火力調整蓋を被せることが出来ないため、アルコールバーナーを使って調理をする場合は五徳の見直しが必要です。
ミュニーク X-Mesh Stoveは火力調整蓋が使えなかった。
トランギア アルコールバーナーの使い方:消化
トランギア アルココールバーナーを消化する時は、火力調整蓋のスライドを完全に閉じ、アルコールバーナーの上に被せて消火を行います。
現役世代の小学校ではアルコールランプの実験は無くなってしまったらしいのですが、昔は小学校の時の理科の実験でアルコールランプを使って、蓋を横からスライドして消化した経験のあるキャンパーさんも多いと思います。
吹き消すことも出来なくはないのですが、残ったアルコールの飛沫が飛び散ったり炎が横に流れてしまう恐れもあるため、消化は必ず蓋をして消化するようにしましょう。
アルコールバーナーを使用後は本体が非常に熱くなっているため、必ず冷ましてから収納するようにして下さい。
トランギア アルコールの蓋にはパッキンが付いているため、燃料が残った場合はタンクに蓋をして持ち運ぶことも出来ますが、うちのアルコールバーナーは液漏れしたため無理でした。
残った燃料は燃料ボトルへ移し替えた方が安全に持ち運べます。
トランギア アルコールバーナーの使い方:調理
トランギア アルコールバーナーは基本湯沸かしをするために使いますが、他にも炊飯したりお鍋を作ったり、鉄板を使って焼肉を楽しむことも出来ます。
トランギア アルコールバーナーを使ってどんな感じに調理が出来るのか、まとめてレビューします。
トランギア アルコールバーナーの使い方:湯沸かし
トランギア アルコールバーナーは基本湯沸かしに活躍します。
同じトランギア製の「ケトル0.6L」で200mlのお湯を沸かしてみたところ5分ほどで沸かすことが出来ました。
お湯を沸かすくらいならアルコールバーナーで全然問題ないため、コーヒーやスープ、カップラーメンの湯沸かしにトランギア アルコールバーナーは役立ちます。
トランギア アルコールバーナーの使い方:自動炊飯
トランギア アルコールバーナーとメスティンを使えば、トランギア同士で自動炊飯が出来ます。
- STEP1メスティンに無洗米1合とお水230mlを入れて吸水
メスティンに無洗米1合とお水を230ml入れて吸水させておきます。
- STEP2トランギア アルコールバーナーの準備:燃料は40ml
メスティンで1合自動炊飯するために、トランギア アルコールバーナーに燃料を40ml入れると15分ほどで火が消えるため簡単に自動炊飯が出来ます。
- STEP3トランギア アルコールバーナーとメスティンを使った自動炊飯
アルコールストーブを着火してメスティンを乗せてアルコールバーナーの火が消えるまで放置します。
燃料40mlで15分ほど消えるため、不安な場合はタイマーをセットしておきます。
- STEP4火から下ろして10分蒸らしたら完成
火から下ろして10分蒸らしたらトランギア アルコールバーナーとメスティンを使った自動炊飯は完成です。
着火させてから計30分ほどほったらかしておくだけでご飯が炊けてるため、アルコールストーブを使っても自動炊飯は出来ます!
トランギア アルコールバーナーの使い方:鍋
トランギア アルコールバーナーは湯沸かしが得意なためお鍋も簡単に作れます。
クッカーの中に適当にお鍋の具材を入れて、アルコールストーブに着火してグツグツと煮込むだけでお鍋は完成します。
田舎鍋を使うと料亭っぽい雰囲気になるし、アルコールストーブとも相性が高いお鍋のため、冬でも美味しく鍋が食べれます!
トランギア アルコールバーナーの使い方:焼肉
アルコールストーブは網を使っての焼肉は出来ませんが、鉄板を使えばお肉も焼けました。
網は不完全燃焼を起こすし体にも悪い。
笑’s B-6君+トランギア アルコールバーナー+グリルプレート黒舟のセットを使えば、夏キャンプでもそこまで暑くならずにひとり焼肉が楽しめます!
グリルプレート黒舟は穴も空いてないし、囲いもあるから使用後の掃除が楽!
- STEP1B6君にアルコールバーナーをセット
笑’s B-6君のロストルの上にトランギア アルコールバーナーをセットします。
火力調整蓋を使い弱火で調理した方が焦げにくいため、蓋をして弱火にしておきます。
- STEP2グリルプレート黒舟をセットして焼肉を楽しむ
グリルプレート黒舟は笑’s B-6君とシンデレラフィットします。
火力調整蓋のおかげでお肉がすぐに焦げることもないし、グリルプレート黒舟は穴とかが空いてない鉄板のため、アルコールバーナーでも安全に調理することが可能です!
まとめ:トランギア アルコールバーナーの使い方
今回はトランギア アルコールバーナーの基本的な使い方や、燃料用アルコールはどこで買うかなどをまとめました。
軽量コンパクトなアルコールストーブは、登山やソロキャンプでのメインバーナーとして使用することはもちろん、通常の調理はガスや焚き火で行いサブとしての利用にも便利です。
うちは炊飯で焚き火台の場所を取られたくない時に使うことが多い!
燃料もドラッグストアで気軽に買うことができ、ガスバーナーよりもコスパが高いストーブです。
アルコールストーブは気軽に使うことが出来ますが、こぼしたり触れてしまうと火事や火傷の危険性があります。
燃料用アルコールのメタノールは、誤って飲んでしまったりすると失明の危険性もある毒性の強い成分のため、使い方は簡単ですが気をつけて取り扱うようにしましょう!
触れてしまった場合はすぐに洗い流す!
火事にも注意!
トランギア アルコールバーナーの使い方を参考に、是非アルストデビューしてみてください!
のんびりとソロキャンプを楽しみたいキャンパーさん向けの火器!
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