数あるキャンプ用クッカーの中でも圧倒的人気を誇るのが、四角い形をした「メスティン」です。
炊飯はもちろん、お鍋やラーメン、蒸し料理に揚げ物など、色々な調理を楽しめる万能クッカーのため、キャンパーさんを中心に人気が高いです。
メスティンの中でも「トランギア メスティン」が定番人気!
メスティンを使った炊飯は、固形燃料やアルコールストーブを使った炊き方が有名ですが、アルミ製クッカーのため「焚き火」でも炊飯出来ます。
ただ、焚き火は火力が強いし火力調整も苦手なため、固形燃料と同じような炊飯時間で炊くと確実に焦げます。
火力が強いから炊飯時間は短めに!
お水もちょっと多めに入れて焦げ防止!
使用する焚き火台によって火力は異なるため、炊飯時間も焚き火台によって変わってきますが、長くても火にかける時間は10分以内に抑えると、焦げ付くことなく炊けます。
この記事では、焚き火でメスティンを焦げつくことなく、失敗しないで炊飯する炊き方を徹底レビューします。
メスティンを焚き火で炊飯!焦げたり失敗する原因は?
メスティン(messtin)とは「mess=兵隊の食事」と「tin=ブリキ缶」を組み合わせた造語です。
本来の用途は、兵隊さんが食事を持ち運ぶ弁当箱として使ったり、配給を受け取る時の取り皿などに使われてますが、薄いアルミで作られてるため熱の通りがよく、クッカーとしても使えます。
だいたいの調理が出来る万能クッカー!
飯盒代わりとしてメスティンを使うキャンパーさんが多く、「メスティン 炊飯」で検索すると、人それぞれ色々な炊き方が紹介されてます。
簡単に美味しいご飯が炊ける!
トランギア メスティン
製品名 | トランギア メスティン | トランギア ラージメスティン |
---|---|---|
サイズ | 17×9.5×H6.2cm | 20.7×13.5×H7cm |
容量 | 750ml | 1350ml |
重量 | 150g | 270g |
材質 | アルミ(無垢) | アルミ(無垢) |
炊飯の目安 | 1.8合 | 3.5合 |
メスティンは色々なメーカーから販売されてますが、「トランギア メスティン」がメスティンブームの火付け役として人気が高いです。
たまに、トランギア以外のメスティンは偽物と勘違いしているキャンパーさんもいますが、ダイソーやニトリなどで買えるメスティンも全て本物です。
メスティンは容器・食器という意味の、クッカーなどと同じただの一般名詞!
最大1.8合まで炊ける「メスティン」と3.5合まで炊ける「ラージメスティン」、2種類のメスティンがトランギアからは販売されており、食べる量や人数に合わせて選ぶことが出来ます。
ソロキャンプだとラージメスティンは持て余すサイズ。
焚き火は火力が強いし、炎が安定しない!
メスティンは固形燃料やアルコールストーブを使えば、着火から蒸らしまでほったらかすだけの自動炊飯が出来ます。
ただ、焚き火は固形燃料やアルコールストーブと比べると火力が強いため、同じような炊き方だと確実に焦げます。
焦げ防止に水の量を増やして、炊飯時間を短くする!
その日の風や、使用する焚き火台によっても火力は変わってくるため、一概に炊飯時間は何分とは決まってないのですが、長くても火にかける時間は10分以内に抑えないと失敗するリスクが上がります。
メスティンは焦げると掃除がめんどくさい。
焚き火で炊飯する時は水を多めに入れて焦げ防止!
キャンプで使用するお米は「無洗米」が便利です。
キャンプ場に炊事場があるとは限らないし、綺麗な水が出るとも限らないため、研ぐの必要な普通精米よりも無洗米を使って炊いた方が衛生的です。
焚き火で炊飯する場合は火力が強いため、無洗米1合に対し、お水の量250mlで炊飯すると焦げにくく、ふっくらといい感じの硬さのお米が炊けました。
お水は少ないよりも、多めに入れた方が失敗しにくいし、挽回も出来る!
水が少ないと芯が残るし、硬くなる。
トランギア メスティンはメモリが付いてないため、シェラカップなどを計量カップ代わりにして水の量を計りますが、ない場合は持ち手を固定している「リベット」を目印にだいたいの量を測れます。
炊飯中、一度蓋を開けて炊き具合を確認すると失敗しない!
はじめちょろちょろ中ぱっぱ
じゅうじゅう吹いたら火をひいて
ひと握りのワラ燃やし
赤子泣いてもふた取るな
炊飯器やガスコンロがなかった江戸時代は、かまどに薪などを焚べて火を起こし、鉄製の釜でご飯を炊いてました。
そんな時代にお米を美味しく炊くためのレシピとして使われていたのが、誰しも一度は聞いたことがある「はじめちょろちょろ中ぱっぱ〜赤子泣いてもふた取るな」です。
ただ、この炊き方でメスティンの炊飯をすると、確実に失敗するし焦げます!
この格言はあくまでもかまどを使った昔ながらの炊き方!
江戸時代に使われていた「鉄製」の釜と、「アルミ製」のメスティンだと燃焼効率が違うため炊き方も変わってくるし、蓋も開けて炊き具合を確認した方が失敗しにくいです!
蓋を開けて水気が残ってるなら再度火にかけるし、炊けてるならそのまま蒸らしに入る!
焚き火台によって炊飯時間は変わってくる!
焚き火でメスティンを炊飯する時は、使用する焚き火台によっても炊飯時間は変わります。
ピコグリル398のように火床から五徳まで距離がある焚き火台であれば、10分ほど炊飯時間は必要となるし、逆に火床までの距離が近いのであれば5〜6分でサクッと炊くことも可能です。
薪の量でも火力が変わるから炊飯時間も変わる。
ユニフレーム ネイチャーストーブラージやソロストーブライトなど、ウッドストーブ系の焚き火台でもメスティンは炊飯出来ます。
ウッドストーブは燃焼効率が高いから7〜8分で炊ける!
薪の量や風の強さなどでも火力は変わってくるため、とりあえず火にかけてから5〜6分ほど経ったら、一度蓋を開けて炊き具合をチェックしてから残り何分くらい炊けば良いのか、確認しながら炊くと失敗することなく炊飯出来ます。
メスティンを焚き火で炊飯:失敗しないご飯の炊き方
焚き火でメスティンの炊飯を失敗しないための炊き方を紹介します。
今回使用する焚き火台は「ピコグリル398」のため、五徳までの高さもありそこまでガンガンに火力が強くなるわけではないので10分ほど火にかければ、焦げつくことなく炊けます。
- STEP1メスティンに無洗米1合とお水250mlを入れて浸漬
- STEP2焚き火の準備
- STEP3火にかけて10分炊飯
※途中蓋を開けて炊き具合を確認
- STEP4火からおろして15分蒸らす
- 完成焚き火でメスティンを炊飯:出来上がり
STEP1:メスティンにお米1合とお水250mlを入れて浸漬
まずは、無洗米1合とお水250mlをメスティンの中に入れ、30分以上浸漬(お米に水を吸わせる吸水作業)します。
お米は吸水するとしないとでは、炊き上がりのふっくら感が大きく変わってくるため、必ずお米にしっかりと水を吸わせてから炊飯するのが美味しく炊くコツです!
吸水前の無洗米と浸漬後のお米を比較すると、見た目でも判断出来るほど沈み具合や米粒の形、大きさが変わってます。
見た目でハッキリとわかる!
STEP2:焚き火の準備
製品名 | ピコグリル 398 |
---|---|
セット内容 | 焚き火台(火床・フレーム)・スピット(310mm串)×2本・収納ケース |
組み立てサイズ | 380×250×H250mm |
収納サイズ | 335×235×10mm |
重量 | 総重量:495g(焚き火台:365g・収納ケース:50g・スピット 1本:40g) |
材質 | ステンレス鋼・高強度 |
今回は、人気の軽量焚き火台「ピコグリル 398」を使用しました。
五徳までの高さもあるし、調理しやすい焚き火台!
似たようなデザインの通称「パチグリル」でも、基本焚き火のやり方は一緒!
お米を浸漬中に焚き火の準備をし、炎をある程度安定させるまで楽しんでいる間に30分ほど時間は掛かります。
STEP3:火にかける時間は10分
お米の浸漬が終わり、焚き火の炎も安定したらメスティンと五徳の上に置き炊飯開始です。
ピコグリルは五徳まで高さがあるし、とりあえず10分火にかける!
3〜4分ほどで吹きこぼれがおき、蓋が外れてしまうこともあるため、あらかじめメスティンの上に重石を置いておくと吹きこぼれ防止にもなり安心です!
重石はその辺に落ちてる石でもOKだし、缶詰とかで代用すれば一緒に温めることも出来る!
メスティンのハンドルカバーは焚き火の炎で溶ける!
メスティンを焚き火で炊飯中、炎がハンドルに当たるとハンドルカバーは溶けてしまいます。
ハンドルカバーはシリコンゴムだし、火には弱い。
ハンドルは簡単に外すことが出来るため、溶けるのを防止するためにもあらかじめ外しておいた方が安心です。
火傷防止のためにグローブをつけて作業!
STEP4:火からおろして15分蒸らす
火にかけて10分経ったら一度蓋を開けて炊き具合をチェックします。
水気が残ってる場合は、再度3分ほど火にかける!
いい感じに水気も飛びお米が炊けてるのであれば蓋を閉じ、そのまま火からおろして15分ほど蒸らしに入ります。
よく蒸らし中はメスティンを逆さまにひっくり返すと記載されてるサイトがありますが、実際はなんの効果もないし、逆さにせずとも蒸らしは出来るため、そのまま蒸らしてOKです。
両方試したけど、味は一緒!
メスティンは超ペラペラな薄いアルミ製クッカーのため、熱しやすく冷めやすいです。
冬場などは蒸してる間に冷めてしまうこともあるため、クーラーバッグに入れたりタオルで包んだりと、保温しながら蒸すと熱々のご飯が食べれます!
絶対必須ってわけではないけど、あれば便利!
300〜500mlサイズくらいのクーラーバッグがメスティンにぴったり!
焚き火でメスティンを炊飯:完成
蒸らしが終われば、焚き火でメスティンの炊飯は完成です。
水の量を250mlと多めに入れ、炊飯時間も10分と短めにしたおかげで、焚き火でも焦げつくことなく美味しいご飯が炊けました。
はじめちょろちょろなんかしなくても、焦げずに炊ける!
途中、蓋を開けて炊き具合を確認しておくことも大事!
まとめ:焚き火でメスティンを炊飯
今回は、焚き火でメスティンの炊飯を失敗しないで炊く炊き方をまとめてレビューしました。
焚き火は火力が強いですが、炊飯時間を短めに設定することで、火の通りの良い薄いメスティンでも焦げつくことなくご飯が炊けます。
水の量と炊飯時間を守れば失敗しないで炊ける!
メスティンだけでなく、他のクッカーを使っても焚き火での炊飯は同じような炊き方で炊けます。
どうしても焚き火だと焦げたりうまいこと炊けない場合は、水蒸気炊飯で炊くのも一つの方法です。
蒸気の力で炊くし、お米に直接火が当たらないから絶対失敗せず炊ける!
何かと炊飯に使う飯盒はメスティンを使うべきみたいな風潮がありますが、メスティンに限らず色々なクッカーで炊飯は出来るため、自分のキャンプスタイルにあった炊飯方法を試してみてください!
慣れてくるとどんなクッカーでも炊き方のコツがわかってくる!
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